好きか、嫌いか、気持ちがいいかどうか・・・
この本は、好みが二分されると思います。絵とオブジェと、コラージュと文字、
全部まとめて一冊のアートです。だから、一枚の絵を、とても好きという人と、
嫌悪感さえ感じる人がいるように、この本も「なんじゃこりゃ」と思う人がいて当然なのです。
私は8年前、初版本に書店で出会って、ぐいっと引き込まれたタイプでした。
この本が置いてあったコーナーは私好みの本ばかりで、きっと店長とは感性が似ていたのでしょう。
フランス語がわからないのが残念です。
原書はきっと、もっとずっとおもしろくてきれいな本だろうなと予想できるから。
自分だけに深い意味のある物を、ブリキの缶や木の箱に大切にしまっているような人や、
他人にはぜったい見せない絵日記やスクラップを溜めている人なら、
きっと気に入るはずです。
持ってるだけでいいんじゃない?
面白いとか面白くないとかじゃなくて、この本は、持っていて、時々眺めるような、眺めるのが楽しい本だと思うのです。 挿絵が美しくて、詩のような言葉がなんとなくここちよい。本が好きで、これからもたくさん読むであろう子供よりも、大人になって、小さい頃おとぎばなしを読んできた人のほうが持っていて、その人なりの「価値」がある一冊なのではないでしょうか。
宝物になる一冊
不思議なヴィクトリア調のモノクロイラストや美しい写真の切り抜き、
作者による幻想的な挿絵がいっぱいの本書は
少女の憧れや思い出の断片を詰め込んだとっておきの一冊。
作者フレデリック・クレマンが娘のために創ったそうです。
フランス的美学
おっとビガクって日本の固有名詞だったっけ。まあいいや。 「この本の良さがまったく分からない、綺麗は綺麗なんだけど・・」というカスタマーの言葉に引っ掛かってちょっと書いてみようと思ったのだ。訳が、まずい。相当なまずさ。 フランス語で読んだって「ふふふー・・ん?なぬ?なぬなぬなぬ?!」って結構ワケワカメな文章なので、それを文化背景の全く違うニホンゴに直す作業は可哀想なくらいキツイものがあったんだろうなぁ、ぐらいは分かるけど、でもヒドすぎ。 完璧に原語を壊しています。 でもその「コワレタ」本を眺めても「やっぱ綺麗だな」と思わせるところがクレマンさんの凄さ、なのではないでしょうか。 F.クレマンの著書は他に数冊読みましたが(日本では出てないけど)、なんか非常にポエティックで、もンのすごく自分ワールドいっちゃってるのね。 それが彼の醍醐味であり素晴らしいところなんだけど、子供向けの本はこの「アリス・・」だけだから、それが取っ付き易そうで却って意味難解(でもないか)になったのではないでしょうかね。 フランスそのものの書籍だと思います。
枕元に置きたい本。
昔ベッドの中で読んでもらったような話の端々が転がっている。 ページをめくっていると目を開けたまま夢を見ることができそう。 例えるなら香ばしいビスケット。美しい本。
紀伊國屋書店
スコープ少年の不思議な旅 アリスの国の不思議なお料理 コーネルの箱 どこかにいってしまったものたち アナ・トレントの鞄
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